ごあいさつ
「えんぜるふぃっしゅ」は、1990年、広島市児童総合相談センターにあるダウン症児のための療育指導機関「めだか教室」を母体として生まれた親と子の会です。
結成以来、自主療育に取り組みながら、障がい児だけでなく、全てのこども達が、いきいきと育つ社会を夢見て、種々の活動を行ってきました。
“早期療育”に焦り、悩み、しかし、それらの場を通して親が変わっていくこと、子どものありのままを受け入れられる親になることが、第一であると学んできました。
そして、わが子が障がいを持って生まれた事を知った時のショックや不安のほとんどは、自分達がそれまで、“障がい児・者”と付き合わずに生きてきたことや、“かわいそう” “家族は大変”といった社会の偏見や差別意識によるものだと気づいてきたのです。
私達は子どもとの暮らしを重ねる中で、“障がい児”とは“障がい”を持った普通の子どもであり、子育てのバリエーションに過ぎないと実感してきました。
ゆっくりとした成長の楽しみや、多くの出会いを与えてくれ、命や人生を深く味わうことを教えてくれた子ども達に、とても感謝しています。
「えんぜるふぃっしゅ」の活動も25年目を迎え、現在約190家族の正会員と100名の賛助会員の方々に有形無形の協力を得て運営しています。
ダウン症以外の知的障がいのある子ども達の家族も、仲間に加わっています。
どこでも、誰でも“障がい児”と暮らし合うことがあたりまえの世の中になる事を願って、私達は親の立場で、これまでわたしたちを支え、励まし続けて下さっている専門機関の方々、保育・教育現場の先生方と、さらにオープンな信頼関係を築きながら、それぞれが、具体的に抱える問題や、矛盾に立ち向かい、乗り越える知恵を得て行きたいと思っています。
日本ダウン症協会 広島支部 えんぜるふぃっしゅ
2015年5月現在